集中力は15分周期
脳には3つのネットワークが存在しますが、集中力にはこのすべてのネットワークが効率良く働くことが必要となります。
① デフォルトモード・ネットワーク(DMN)……無意識に近い状態で、記憶や経験に準じてオートマチックに情報処理や指示出しをする
② セントラル・エグゼクティブ・ネットワーク(CEN)……自発的に意識を向けたときに活発に働く
③ サリエンス・ネットワーク(SN)……①と②の対極的なネットワークの切り替え役を担う
脳は、②CENで意識を向けたものを記憶として蓄積し、①DMNの無意識状態でもその情報がキャッチできれば処理することができます。これをコントロールするのが③のSNという仕組みになっています。
「集中する」には多くのエネルギーが必要で脳にも負荷がかかりますが、脳の仕組みから見ると、意識してさまざまな物事に注意を向けられる時間は限られているので、集中力が続かないのは当然。自分を責める必要はありません。
集中力の持続時間に関しては「15・45・90の法則」というものがあります。
15分…最も深い集中が持続できる時間(例:同時通訳の交代時間)
45分…子どもを含む一般的な集中持続時間(例:小学校の授業)
90分…集中できる限界の時間
集中力発揮のお助けアイテム・方法
脳の仕組みから見ても、集中力をコントロールするには少々コツが必要なようですね。集中力発揮の手助けとなるアイテムや方法をご紹介します。
■アロマ
香りの情報は記憶を司る大脳辺縁系に直接伝達されます。特に、ペパーミントの香りはさわやかで脳を活性化させる効果が期待できます。
■チョコレート
主成分であるカカオは集中力を高める効果があるといわれています。いつでもさくっと食べられるように、持ち歩くことがおすすめです。
■脳の仕組みを利用して計画を立てる
「漠然とした内容の作業をしない」「具体的な目標や順序を明確にする」ことを常に意識する…大事だとわかっていてもタスクを目の前にすると頭から抜けてしまっているかもしれません。
また、脳の仕組みを利用して「集中力はワンクール50分、その中でも15分の周期がある」ことを意識してみましょう。
■デスク周りは整理整頓しておく
必要のないものが身の回りにあると意識が分散され、集中力の低下につながります。なんでも手の届くところに置いてあるような環境は一見時短になりそうで集中力の低下につながっているかも。在宅ワークの時などは特に注意が必要です。
集中力が切れてしまったらどうしたらよい?
脳の仕組みからも、集中力が切れる瞬間はどんな人でも必ず訪れます。ただ、まだまだやることが残っているのに集中力切らしている場合ではない…という瞬間もまた、よく訪れますよね。そんな時はこんなリフレッシュを取り入れてみてはいかがでしょうか?
■仮眠をとる
30分以下の短時間の仮眠は、日中の覚醒維持にとても効果的と言われています。
■カフェインを摂る
既に取り入れている方も多いカフェイン摂取は、注意・集中力の維持に効果的です。その有効性は50 mg (コーヒー換算で1杯)以上で現れると言われいています。
ただし、過剰摂取はカフェイン中毒などを引き起こし逆効果になってしまいます。摂りすぎには注意しましょう。

エナジードリンクのカフェイン含有量は? | みんなのメンタル向上サイト
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■ストレッチをする
軽い運動によって体のコリがほぐされ、血流が良くなります。すると酸素が身体全体に行き渡り、集中力を長く保つことにつながります。
最後に
集中力をコントロールするには、まず脳の仕組みや持久力を把握してみましょう。時にはお助けアイテムや方法も取り入れながら、自分にあったコントロール方法を見つけてみてください!
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